Pretty Dominaという女性向けのサイトをやっています。実は、最近このサイトを閉めようかと思ってます。「明るくてファッショナブルなドミナへの誘い」というコンセプトで作ったのですが、最近「これって何か違う」と感じるのです。
女性はボンテ-ジのファッションやちょっとしたノリでFemDomの世界に足を踏み入れるかもしれません。でも、それって結局、最終的にうまくいかないんじゃないかって思うのです。
SMクラブの女王様と客が仲良くなって結婚したっていう話を聞きます。あり得ることです。でも、結婚したら家事やら日常のもろもろに流されて、奥さんはすっかり普通の主婦、すっかりSMなしの夫婦になってしまい、がっかりという例を聞きました。それでもいいという人はもちろんそれでもいいでしょう。でも、カップルでSM、夫婦でSMというのを指向している人にとっては残念です。
どうしてそうなってしまうのか
それは、互いに「プレイ」ばかりに目がいっているからではないでしょうか。プレイは寝室の中で、一時的には楽しいかもしれないけれど、ともに生活するパートナーであれば、それは生活のほんの一部にすぎません。日々の生活で忙しかったり疲れていたりしたら、女性はプレイなんてしたいとは思いません。「旦那いじめてストレス解消すれば?」と思うのは男の発想です。
一般に、女性は男性がイメージしているほどセックスを欲しません。それなりに楽しむかもしれませんが、プレイで純粋にサディスティックな喜びに浸っているという女性は少ないです。大部分のドミナは、加虐に興奮すると言うよりは、愛するパートナーを喜ばせているという充足感から喜びと充足感を得ています。「相手に尽くしたい気持ち」という言い方をしてもいいかもしれません。そんな気持ちは少しでも余裕があって生まれてくるものです。日々の生活に追われる中では自然消滅してしまうものです。子どもができるとこの傾向はさらに顕著になります。残念ながら、我々男と違って、女性は性的満足抜きでもけっこう平気なのです。
食事が終わるとゴロンとなってビールを飲みつつテレビを見る・・・そんな旦那が夜ベッドの中で「女王様責めてください」なんて言っても「私疲れてるの、もう寝るわ」と言われるのがオチです。
奥さんにしてみれば、「散々ふんぞり返ってるくせに、責めてくださいもないもんだ」という気持ちでしょう。
SMプレイが日常の関係と何らかの形でつながっていなければ、やっぱりプレイだけでは成り立たない・・・そう思うのです。
FemDomカップルは、うまくやっていくためには、適切な関係作りが不可欠です。
その関係の作り方もっと目を向けていくことが重要だと思います。
そう思うと、「Pretty Domina」は、見ていてちょっと空しい気がしてきます・・・