夫婦やカップルでのD/sの関係には大きく分けて2通り。パートタイムと24/7があります。
パートタイムというのは2人で同意した時間内だけ(たとえば夜、寝室でだけとか、2人でラブホに行ったときだけとか)支配と服従の関係になるというものです。それが終われば日常生活では普通の夫と妻、あるいは恋人同士に戻るというものです。
それに対して24/7というのは、寝室から日常生活まで、すべての時間、2人の関係そのものが主人と奴隷、またはドミナントとサブミッシブの関係になるというものです。(24/7とは24時間/週7日間という意味)
D/sでは、24/7はパートタイムよりもより強烈な魅力があります。なぜなら支配され、女性に屈し、ひざまずくというマゾ・サブならではの心理的な興奮を、本物の隷属として味わえるのです。もっともそういう心理的な要素にあまり感じないマゾの方にはさほどの魅力はないかもしれませんが。
自分のことでいうなら、ずいぶん前は、もっぱら縛りやムチやCBT、顔面騎乗などプレイに関心が向いていました。しかし、自分の中でイメージを膨らませているうちに、次第に関係の中での屈服や屈辱を味わうといった心理的要素に重心が移ってきたのに気づきました。今では何の責めを受けなくても女性に命令をされてそれに逆らうことができない、あるいは許されない自分を感じるだけでも大いに興奮してしまいます。
24/7は、男性だけでなく、女性にとっても性的場面に縛られないことでより解放された自由な喜びや楽しみを味わうことができるという魅力を持った関係でもあります。やりたくない家事はすべて夫に押しつけられるし、お金は自由に使えるし、自分のわがままはすべて通ってしまうのですから。
しかし、24/7FemDom関係は男性に取っては魅力的でありながらもハードで厳しい関係です。
よく体験談にある24/7の生活では、夫は妻の決めた家事分担(おそらくほとんど)をやるように求められ、さらに金銭的自由も奪われ、射精まで制限されるといった厳しい隷属状態です。もちろん日常生活の決定権はすべて妻にあり、それに従わなければなりません。だからこの関係を選択するのはよほどの「本気度」だし、覚悟もいることでしょう。実際にこういった関係を持っているカップルは少ないだろうと思います。
妻にとっては夢のような関係のようですが、案外24/7に乗り出すときに、妻の側にも不安があり、二の足を踏むことも多いようです。
夫がいきなり逆ギレしたり、「おい、それはないだろう。」などと突然言い出すと、元々体格的には上回る男性が相手ですから、たちまち不利な立場に追い込まれてしまうのです。
だから体験談などでは、女性はきちんと100%の支配権を夫に約束させることが多いようです。
日常生活での100%の支配権・・・その辺が、ちょっと24/7に踏み込むのに尻込みするところですね。
現実生活ではいろいろ苦しいことや社会的不利なんかも降りかかるんじゃないかって思います。
でも、実際に、夫婦で24/7ってできないのかな?
実際の生活があんまり苦しくなりすぎない範囲で本格的な隷属を実現する・・・そんなことって可能にはならないのかな?
ちょっと考えてみたいですね。